SLOWスロー素郎の句集「素のまま」
素郎の俳句宇宙遊泳
平成24年度 NPO法人日本詩歌句協会
俳句部門大賞受賞作品
はじめに
「吟呻の間の楽しみ、これを紙に写す時は、反故に同じ」の芭蕉の言葉を実地に俳句の
自在な日々を楽しんでいる私は自分の作品を残すという考えはなかった。その上に、定
年間際で読んだ子規の辞世の句に「これほどまでに自分の死を客観的に諧謔的に観るこ
とができるのは俳句の功徳か子規の悟りか」と心を打たれて、にわかに始めた俳句であ
る。
俳句に文学性も芸術性もまた作法も求めず、五七五の韻律を愛し四季に移ろう命を思
い愛しむ心を失わず、十七の言の葉の世界から見える宇宙空間での遊びを楽しみたい。
俳号もそうである。読みは「スロー」、「走りながら考えろ」の高度成長時代の企業
戦士がその生き方を捨てようとの思いである。また、当て字は「素の男」である。余生
はミエもハッタリもない素のままの生き方を貫こうとの思いである。
その私が、お世話になった春嶺への恩返しに併載句集で処女句集を上梓しようと殊勝
な気持ちになったのである。句集名も「素のまま」とさせてもらった。春嶺に学んだ十
五年間の発表作品の中から三二四句を選んだ。ご笑覧いただければ幸いである。
素郎敬白
平成二十三年正月
春嶺集時代(58句)     (平成八年より平成十一年)
春めきぬ十日ばかりの旅終へて
彗星は宇宙の過客花辛夷
まだ一つ死てふ卒業残しをり
近頃は夫唱婦不随蜆汁
みどり児の豪快に泣く立夏かな
浮草や肩書き失せて旅軽し
万緑の中に雪渓条をなす
言葉では詫びられぬまま墓洗ふ
下総は生国に似て鰯雲
露草や縄文人のたつき跡
若者の抱き合ひ歩く街聖夜
真蹟を証す死の字や芭蕉の忌
初凪や架橋が繋ぐ安房相模
左義長の火照りに酔ひの戻りけり
昼中はのらりくらりの恋の猫
宮下翠舟主宰ご逝去(九年三月二十一日)
主なき句座にとどかぬ春日かな
丸ビルの閉ぢる日公孫樹芽吹きけり
梟の首一回転す四月馬鹿
春眠のたまの艶夢を惜しみけり
口笛を吹いて街行く五月かな
年金の手続き終へし街薄暑
堕落論拾ひ読みつつ曝書かな
奥多摩吟行
多摩涼し浅瀬に足を遊ばせて
新酒の礼やや酩酊で述べられし
冬を告ぐ風の荒びし兜町
熊手持ち今川焼きを買ふ列に
羽艶佳き出羽の鴉や柿日和
吉兆や佳人に足を踏まるるも
地虫出で汚吏跋扈する島なりし
故宮下翠舟先生一周忌
翠舟先生桜咲きますお目覚めを
伊丹十三の自死に
昭和生まれ死に急ぐなよ冬椿
北国や列車待つ間の雪合戦
若狭吟行
斑雪野や淋しと読める句碑一つ
掌に乗せてますほの小貝暖し
犬ふぐり若狭に残る外厠
畏こみて値札を担ぐ松葉蟹
蒸鰈炙り床几でコップ酒
相席の娘は京訛梅の茶屋
若狭送水会
春の闇焦がして護摩の火の猛る
異国女も松明掲ぐ送水会
千の火が送る若狭のお水かな
地震跡を繕ふごとく草萌ゆる
地震の傷癒えて六甲山笑ふ
辛夷咲き海を見つめる風見鶏
凌霄花の風がめくれるファッション誌
修善寺鍛練会初参加
今日からは鍛練会ぞ青嵐
鍛練会終へ伊豆の蚊に刺されけり
昼寝子の掌よりこぼれしウルトラマン
一盞の温め酒もてはや登仙
高きに登りなほ子を高く抱き上げぬ
子規の忌を草花描き過ごしけり
松茸を眼福にしてしめじ買ふ
湯西川吟行
冬めける落人村の深庇
つき出しは山椒魚や濁り酒
雲引ける筑波遥かに掛け蓬莱
初夢や父と酌む吾に母笑まひ
叱声のごと座を鎮め大嚔
黒潮に乗り佐保姫の安房に来ぬ
春嶺集時代の思い出
 俳句を始めたのは平成三年にまで遡る。品川良夜著「右脳俳句入門」を読んで雲雀句会と
カルチャーに出席して、学んだが残念ながら早くお亡くなりになった。良夜先生とは短いご縁であった。
 平成七年に、伊東宏晃先生が団地の俳句同好会を指導にお見えになったのを機会に私は
春嶺に入会した。
 投稿をした初年から年次大会に出席し多くの先生方と面識を得て、誘われるままに句会
参加を増やし、催しにも積極的に参加した。
 酒飲みの特典で酒席には必ず顔を出し、酔うほどに句会をしましょうと
短冊を出してきてせがんだものである。
 あや主宰もお見えになった花見の席で即席句会を開いた。そのとき「素郎さん上手く詠もう
とせず自分の言葉で詠むのよ」と言われた言葉が胸に残る。懐かしい思い出である。
真間集時代(108句)    (平成十二年より平成十六年)
春嶺賞受賞の知らせ暖かし
シャボン玉映りし顔の破裂せり
花の下老若貴賎なかりけり
西郷どんの浮かれでさうな花の宴
ロック奏で四駆車が馳す五月かな
十薬や古井を封ず縄囲ひ
蛙鳴く旅の終はりは雨づらよ
杉の香の残る割り箸夏料理
竜飛崎吟行
烏賊漁の闇に連なる灯涼し
帆立貝剥く津軽の海女の太腕
堂涼し木仏の朱唇ゆるび見ゆ
海霧閉ざす北の果てなる岬の宿
夏の月あげたる瀬戸の潮迅し
星月夜汝はサル目ヒト科メス
天災多発
月光よ癒せ傷つくはらからを
ノーサイド西瓜に走る少年ら
栗鼠走る谷戸のいづこも木の実季
神田祭
寄付筆頭三越様や祭来る
朱の宮に木遣り朗々若葉風
神迎ふぬばたまの闇遷座祭
御弊の儀奉ず首塚木下闇
柝響き荒ぶる神輿鎮めけり
手古舞の鈴の音涼し男髷
哀調の神田囃子や祭果つ
誤字脱字当て字親しき灯火かな
帯解の子の怖づ不動お膝下
初日記はやくも一字違へけり
電子音ピッピ飛び交ふ初仕事
浮御堂直下寧しと浮寝鳥
啓蟄やわが遺伝子に遊び虫
落第とふ自分史にある短き章
まんぼうに横目使はれ暖かし
淡墨桜微醺の吾を許されよ
李杜のごと斗酒酌み交はし春惜しむ
昭和遠のく
皇太后梅雨満月に召されけり
街出水ネオン空しく映しをり
酒断ちやジョッキに咲かす水中花
月蝕の闇や仙人掌花開く
筋骨を鍛えて御座る生身魂
枕頭に書を堆み秋を病みゐたり
点滴に縛され窓の蛾を数ふ
龍淵に潜むやお吉入水の地
遺すべき美田をもたず葛湯吹く
福相といはるも貧しおでん酒
埋火や会うて詫びたきこと一つ
一呼吸おいて一気に筆始
幼友達源ちゃん逝く
胸をつく荼毘の火音や雪真白
三快の日々の一憂花粉症
春愁やマリオネットの糸ゆるみ
杏の里
杏咲き一村翳るところなし
釜飯を輪になり食うべ花杏
屑金魚と生まれ童の朋がらに
根菜を日々摂り猛暑なんのその
台風一過海をなだめる入日かな
酒壷並べ旅の夜長の艶話
笑ひ本伏字のごとく紙魚食へり
湾を抱く一都二県の灯涼し
鬼棲むとふ大江の山に霧流る
望郷や薺はやしを聞きをれば
眉月の泪のやうは春の星
風邪癒えて花粉症とは忙しなや
アルプスの一万尺発雪解水
卯月寒小さん追慕の盃重ね
父の日の娘の酌に深酔ひぬ
鹿島神宮
神代より実生の森のなめくぢり
朝蝉や黙祷八時十五分
香水に噎せモンローの忌なりけり
同人竹国若天逝く
「おん竹」のあだ名親しき露の秋
翳りなき月上ぐ子規の百年忌
だんじりや額に残る喧嘩傷
ワールドカップ
五月晴日本チャチャチャこだまして
有明や水鳥騒ぐ遠江
海中展望河豚としばしの睨めっこ
初ドライブ白鳥の里へ子をつれて
破れ鍋に綴蓋夫婦日向ぼこ
水仙を手水に挿せる茶寮かな
松葉杖膝にふらここ漕ぎゐたり
白き船見下ろす青春句碑涼
ゑのころや喧嘩上手に共白髪
満月にテロなき世界祈りけり
皺くちゃに生れ皺くちゃに老い涼し
ビーズ編み只今夢中夜長妻
赤い羽根つけ質問者答弁者
奥会津吟行
身不知柿や「くなんしよなし」ともてなされ
茅葺きの民宿の窓大根干す
マロニエの落葉パリめく煉瓦道
墨を磨る閑けさ雪の降り出しぬ
凍空を叩けば星の零るらむ
新暦めくるや未来拓け来る
ふる郷や眺めて飽かぬ瀬戸かすみ
花仰ぐ花また花の底に空
家宝などなくて息災しじみ汁
青嵐泰然自若の横綱碑
さくらんぼの種吹きとばし癒え確か
看取り妻ベッドの隅の三尺寝
古里の涼風を連れ兄上京
天神へ参る炎帝の影拾ひ
洗ひ張り湯のし京染秋日覆
明日香吟行
菊育て首塚を守る里女
鑿を打つ木の香爽やか人形生まる
大和三山要に立てる藁ぽっち
遠火事や耳のみ動く膝の猫
薄氷やときに言葉に傷ついて
二ン月や親父のビンタのやうな風
春の月篁に射す宏晃忌
菖蒲あや主宰ご逝去(十七年三月七日)
引く鶴の一つは菖蒲あやならむ
触るるものみな春めくも師の在さず
喪ごころに「路地」を繙く春の雪
真間集時代の思い出
 職を退いて俳句三昧の生活に入った私は、ますます俳句にのめり込んでいく。
IT時代に入ったころで俳句も影響が免れないだろうと考え私は実験的に自分でホームページを
ネットに開いたのが平成十二年。「素郎の俳句宇宙遊泳」と名付けて毎月更新し今も続けているが、
アナログ時代育ちの私にはそれ以上のIT知恵も能力もないことを知り、むしろファックス句会で
勉強してみようと有志に相談したら、一番に現小倉主宰が賛成されて始まった。今は五三〇回、長崎、
大阪、神奈川、東京、千葉の有志が「継続は力なり」を信じて時には旅先から、病院からと投句をして
欠詠なしを継続中。
 小倉主宰は五百回を期に主宰業務多忙のために退かれたが、その熱意には大いに刺激を受け、
教えられた。
往来集時代(158句)     (平成十七年より平成二十二年)
春嶺発行所移転
新主宰に新発行所風みどり
あやの路地よりくわりんの青き路地に来ぬ
引っ越しの荷の殿に古簾
深川祭
木場衆の木遣り献吟祭来る
深川めし食べ神輿渡御待ちにけり
早湯して酒肴万端月を待つ
林立のビル群を統ぶ今日の月
尊厳死へ話の及ぶ菊の酒
秋霖や昼を灯せる文学館
と見こう見ご利益通りの小春かな
敗荷の五体投地の祷りかな
岡山吟行
晩鐘や紅葉且つ散る吉備の里
吉備王の眠る塚山けむり茸
小春日に抱かれ寧けし朴の句碑
十二月八日霜踏むウオーキング
碧眼の二月礼者と酌みにけり
懐手とかず国会中継見る
拝金主義の世に憤慨し湯冷めせり
三寒の四の五の六と長居せり
中山法華経寺節分会
障子一枚俗世を隔つ荒行堂
法華経寺苑に育ち恋の猫
法華襷掛け豆撒きの桟敷組む
老涙や花の三月忌の多き
落花舞ふ風のタクトに導かれ
四万吟行
甌穴の溜りに交るむ水すまし
風生句碑に佇つ山蛭を掃ひつつ
下田吟行
でで虫や古甕並ぶなんでも屋
ジャスミンの雨やランタン灯る橋
ブーゲンビリア壁に這ひ咲く茶房ペペ
滑るなよ転げるなよと梅雨の坂
校正室前満艦飾の梅雨の傘
荘厳な日の出眩しむ原爆忌
かなかなやいつしか褪せし不戦論
房総吟行
稲架竹を木に寄せ峡の田を仕舞ふ
木守柿峡の棚田の日を蒐む
かなかなや君去らずてふ里に泊つ
与三郎の墓に転がる金
秋風に囁かれてのもの思ひ
新蕎麦や人肌燗の昼の酒
京都鍛練会
比良比叡湖を鏡に粧へり
檜皮葺屋根越しに比叡御所小春
爽籟や鞠場の砂の箒の目
麻布吟行
蔦紅葉暗闇坂を明るうす
異人闊歩麻布十番坂小春
七彩の落葉や越路吹雪の碑
福来よと布袋腹撫す初湯かな
初日の出拝し写メールおめでとう
竹馬やをの子は喧嘩して育つ
芭蕉記念館にて
床の間に夢の一字や初句会
神楽坂吟行
身幅の径抜け花街へ梅二月
辻に在す火伏稲荷や柳の芽
梅の香や木戸くぐり出づ蛇の目傘
夕月に尾を上げ出づる恋の猫
いかなご煮まだ舌にある母の味
子猫はや爪を研ぎゐる昭和の日
鯉のぼり壁に貼り付けマンション住み
愛知吟行
馬防柵囲む斑濃のみどり山
新緑の光あまねく皇祖の像
すかんぽと薊競り合ふ古戦場
日銀吟行
百年の切石床の黴臭し
日本銀行圧しヒマラヤ杉涼し
屑札裂を日銀苞に街薄暑
日本橋朱夏頭上に車走らせて
水を打ち芭蕉句碑守る佃煮屋
デパ地下や土用鰻の試食もし
臆病に生き諂はず放屁虫
炎帝に屈しはせじと背を伸ばす
富岡八幡宮
蝉しぐれ「いくさとどめ」の御製の碑
白鳥の水脈きはやかや濠の秋
お袋の味よ芋煮の落し蓋
変声期の孫に祝はる敬老日
月光を力に蝉の羽化始む
京都鍛練会
竹林の日の斑を拾ひ秋惜しむ
柴垣や嵯峨の茶房の実紫
鍛練会終はれば酒よ土瓶蒸
俳狂素郎酒もて修す翁の忌
芭蕉忌や句座に芳し新畳
留学生と武士道語るおでん酒
ティファニー館角に木の葉の吹き溜まり
メタボリックの躬で溢れしむ初湯かな
振る舞ひの神酒に酔ひもす初詣
大道芸へ投げ銭はづむ三日かな
のどかな日選び確定申告へ
四兄博逝く
六兄弟また一人逝く鳥雲に
蟇穴を出づ反骨はわが信条
春光をパントマイムの手が拾ふ
ランチバーガーの辛子に噎せる四月馬鹿
西伊豆吟行
駿河湾晴れて枇杷の黄蜜柑の黄
麦秋の旅や地ビール楽しんで
天窓洞の闇に涼しき日の一条
炎昼やショベルカー掘る唸り掘る
氷菓舐め孫と語らふ恋のこと
一徹は南部の気骨鼻曲がり
佃まつり
佃路地隅の隅まで祭来る
神輿揉む路地の留守番猫任せ
祭稚児路地に褌を締め直す
長崎吟行
門戸開け「在釜」の札や水引草
隠れ墓オラショは秋の蝉のこゑ
パライソや色鳥の啼く隠れ墓
美し国播磨や稲穂深く垂る
湖東吟行
天主跡へ急磴緩磴草もみぢ
露けしや城磴に積む石仏
艪の音の静けさ深む鳰の川
丸の内に居酒屋探す小春かな
一陽来復伸びを大きく天仰ぐ
燭燈やシャンパンの噴く聖夜餐
聖夜更く異教徒吾の酔ひ深し
富士見えぬ日はなし松の七日かな
富士を見つ駅弁開く旅始め
寒の川静かに寒の日を跳ねる
バレンタインチョコ口中に春満たす
京都
猫歩む雨後の閑けき涅槃寺
蔀あげ花供げまする涅槃寺
浜離宮
水陽炎ゆるるお茶屋の外桟敷
甘鳴きの離宮の森の恋鴉
涼風や天蚕繭の淡みどり
夏至の雨朝餉の納豆よく粘る
海の日の波音地球の喘ぎとも
遅滞稿抱へ大暑の六畳間
大暑の脳右も左もぐちやぐちやに
百薬の長の耀ふ江戸切り子
八朔や句会へ少し派手目シャツ
一献に一献重ね月を待つ
清滝川
風狂の旅の道連れ古酒一壺
清滝の巌噛む早瀬石たたき
巌に座し翁と存問うろこ雲
雁の群れVサインして渡来せり
晴れと褻の光りを紡ぎ月渡る
鳩を吹く末子に帰る郷はなし
京都鍛練会
杜氏唄流れしぐれの十石舟
酒蔵の高窓閉ざし冬に入る
鴨川や小春の風に三味の音
酌んで詠み詠んでまた酌む京小春
猪鍋や先輩面で檄とばす
鋤鍋や奉行は酒好き話好き
菜屑つけ温もり残る空土鍋
 両国国技館初場所
寒晴や櫓に靡く垂一対
寒風や力士幟の発気揚々
躓くてふ小厄もあり恵方道
苗木植うバイオ化学の実験室
霾天へスカイツリーのぐぐと伸ぶ
あやの忌やものの芽ほぐす雨となり
花下に坐しをらば邂逅あり得べし
花と酒あらば吉日友呼ばな
吉凶のいづれの兆し花に雪
陽炎を踏んで待ち人現れにけり
新茶淹れ胸に育む一句二句
銚子吟行
片脚を黒潮に乗せ虹立てり
梅雨雲を裂き暁の日矢二条
たんぽぽの絮黒潮へ吹き飛ばす
慎みてジョッキ挙げ申す往来忌
赫と照る風三樓先生の忌
青森
いざ佞武多追はん升酒ぐつと空け
航き交へば囃子高鳴る佞武多船
地酒「ん」重ね海鞘食ふむつの夜
東京大神宮観月祭
荒木田の守武招く観月祭
武蔵野の草花を供げ月祀る
かぐや姫帰ってきませ月今宵
以上324句
大野素郎略歴
昭和九年(1934)二月十四日生まれ  
出身   兵庫県姫路市
住所   千葉市花見川区幕張町
俳歴   平成三年十月  俳誌「雲雀」(品川良夜主宰)に初投稿。
     平成七年十月  故伊東宏晃先生の指導を受け春嶺誌友となる。
     平成十一年六月 春嶺賞受賞、同人。
     平成十三年   俳人協会会員。
     平成十七年八月 往来集同人。
     平成二十三年  句集「素のまま」上梓。
発表作品(春嶺誌)
論文   「高虚子先生の夢」           (十一年)
     「二万翁西鶴の嘆き」          (十二年)
     「蕉門難波始末記」           (十三年)
     「加畑吉男の世界」           (十四年)
     「考証奥の細道の推敲」         (十五年)
     「蕪村の合点に学ぶ」          (十六年)
     「芭蕉の夢」              (十七年)
     「田を植えたのは誰か」         (十八年)
     「岸風三樓最後の選句」         (十九年)
     「俳諧師芭蕉誕生を探る『貝おほひ』考証」(二十年)
随筆   平成九年より毎年入選作発表。
小説   「二一〇〇年俳句の旅」春嶺十九年十月号
     「流れ星」      春嶺二十年四月号
寄稿   「菖蒲あや・自分の言葉で詠みましょう」俳句四季ー十八年八月号
     「小さな句帳」            俳句文学館紙二十二年七月号